第一印象を鍛えましょう [研修医教育]
救急の分野にはACLSとかPEARSとか、英語の略語の勉強会がたくさんあります。全部受けて勉強したいところですが、なかなかお金も時間もありません。極論を言ってしまいますが、基本は全て同じです。どれか一つ受ければ、後は自分で勉強すれば何とかなるはず、、、、、、、です(が、時間を作って受講しましょう!)。
その中で教えてもらえることの一つは、第一印象と言われるようなものです。初期評価とかPATとか、色々な言い方になっていますが、パッと見た瞬間、あるいは数秒で判断するものです。
例えば、合コンに例えるとよく分かるでしょう。自分が後で会場入りしたとして、先に座っている女性が5人いたとします。一番左の人から詳細にチェックしませんよね。全員をさっと見て、おっ!右から二番目の子可愛いなとか、真ん中の子はタイプじゃないなって簡単に判断しますよね。その後お話しして、詳細に判断します。最初の判断とは違って、タイプじゃないと思ったけど、いや逆にいいじゃん!と思うことだってあります。
可愛いとかタイプとかってどうやって判断するんでしょう??
救急医療の勉強会も同じです。パッと患者さんを診ると言っても何を見るんでしょうか?そこを勉強するのが大切です。
私が研修医の時、受け持たせていただいたある肺炎の患者さんは、入院した日に亡くなってしまいました。一緒についてくれた指導医の先生は、患者さんの顔を見るなり、「この人はヤバいよ、今日死んじゃうかも」と言っていました。私はぽかーんと口を開けてみているだけでした。きっと、今その日にタイムスリップできたら、私もヤバいと思えるはずです。何を見るべきか?学んだからだと思います。
講習会によって違いますが、ABCDの順で診ていくことになるでしょう。
声をかけて反応を見ることで、AとDが分かります。呼吸の状態をみることでB、脈を触れながら声をかけることでCが分かります。顔色を見たり、表情を見たり、患者さんの服装や着いてきた家族を見れば、この人の社会的地位みたいな物も分かります。
そんな感じで何を見るべきか、少しずつ進歩していけば良いと思います。
ちなみに、私はその一つの方法として、患者さんに「舌を出してください」と言うようにしています。大学の授業で習ったことです。舌を出せたら以下のことが一度に確認できます。たぶんですが、AとDはクリア!と言えるでしょう(あくまで初期評価として)。
(1)指南力が良好である。
(2)気道確保が自分で出来る。
(3)脳は大きく損傷されていない。
(1)指南力が良好である。
指南力とは人、場所、時間について正確に認識する能力で、私は誰?ここはどこ?ってやつです。町で私とあなたが会って、いきなり私が「舌を出してください」と言ったら、あなたは出しますか?出しませんよね。でも、患者さんは出します。なぜなら、ここは病院で、自分は病気で運ばれて来たのであって、命令しているのは医者である、だから従わなければならないと分かっているからです。指南力というのは必ず確認することなので、大切なことなのです。
(2)自分で気道確保が出来る。
気道閉塞の原因で最も多いのは舌根沈下といって、舌が気道をふさぐことです。舌は大きな筋肉の塊で、意識がなくなったりすると簡単に重みで気道をふさいでしまいます。舌を自分で出せる人は、気道を閉塞することはありません。よって、舌が出せたらAはOKと言う事になります。
(3)脳は大きく損傷されていない。
筋肉は縮むことしか出来ないので、舌を前に出すのはかなり複雑なことのようです。よって、脳が大きく損傷されると舌を前に出すことは不可能です。よって、舌が出せたら、大きく脳の損傷を受けていないことが分かるそうです。
調子が悪い患者さんがいたら、舌を出してくださいと是非言ってみてください。
その中で教えてもらえることの一つは、第一印象と言われるようなものです。初期評価とかPATとか、色々な言い方になっていますが、パッと見た瞬間、あるいは数秒で判断するものです。
例えば、合コンに例えるとよく分かるでしょう。自分が後で会場入りしたとして、先に座っている女性が5人いたとします。一番左の人から詳細にチェックしませんよね。全員をさっと見て、おっ!右から二番目の子可愛いなとか、真ん中の子はタイプじゃないなって簡単に判断しますよね。その後お話しして、詳細に判断します。最初の判断とは違って、タイプじゃないと思ったけど、いや逆にいいじゃん!と思うことだってあります。
可愛いとかタイプとかってどうやって判断するんでしょう??
救急医療の勉強会も同じです。パッと患者さんを診ると言っても何を見るんでしょうか?そこを勉強するのが大切です。
私が研修医の時、受け持たせていただいたある肺炎の患者さんは、入院した日に亡くなってしまいました。一緒についてくれた指導医の先生は、患者さんの顔を見るなり、「この人はヤバいよ、今日死んじゃうかも」と言っていました。私はぽかーんと口を開けてみているだけでした。きっと、今その日にタイムスリップできたら、私もヤバいと思えるはずです。何を見るべきか?学んだからだと思います。
講習会によって違いますが、ABCDの順で診ていくことになるでしょう。
声をかけて反応を見ることで、AとDが分かります。呼吸の状態をみることでB、脈を触れながら声をかけることでCが分かります。顔色を見たり、表情を見たり、患者さんの服装や着いてきた家族を見れば、この人の社会的地位みたいな物も分かります。
そんな感じで何を見るべきか、少しずつ進歩していけば良いと思います。
ちなみに、私はその一つの方法として、患者さんに「舌を出してください」と言うようにしています。大学の授業で習ったことです。舌を出せたら以下のことが一度に確認できます。たぶんですが、AとDはクリア!と言えるでしょう(あくまで初期評価として)。
(1)指南力が良好である。
(2)気道確保が自分で出来る。
(3)脳は大きく損傷されていない。
(1)指南力が良好である。
指南力とは人、場所、時間について正確に認識する能力で、私は誰?ここはどこ?ってやつです。町で私とあなたが会って、いきなり私が「舌を出してください」と言ったら、あなたは出しますか?出しませんよね。でも、患者さんは出します。なぜなら、ここは病院で、自分は病気で運ばれて来たのであって、命令しているのは医者である、だから従わなければならないと分かっているからです。指南力というのは必ず確認することなので、大切なことなのです。
(2)自分で気道確保が出来る。
気道閉塞の原因で最も多いのは舌根沈下といって、舌が気道をふさぐことです。舌は大きな筋肉の塊で、意識がなくなったりすると簡単に重みで気道をふさいでしまいます。舌を自分で出せる人は、気道を閉塞することはありません。よって、舌が出せたらAはOKと言う事になります。
(3)脳は大きく損傷されていない。
筋肉は縮むことしか出来ないので、舌を前に出すのはかなり複雑なことのようです。よって、脳が大きく損傷されると舌を前に出すことは不可能です。よって、舌が出せたら、大きく脳の損傷を受けていないことが分かるそうです。
調子が悪い患者さんがいたら、舌を出してくださいと是非言ってみてください。
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