ご質問への答え [医学関連]
この記事にコメント頂いたので、記事にさせて頂きました。お答えになれば幸いです。
>将来、「救急がメインだが集中治療・麻酔もできるぞ!」って医師になりたいと思うのですがどの科に属するのが一番いいのでしょうか。やはり麻酔科でしょうか。
救急は敬遠される傾向があるのですが、そう言って頂けると嬉しく思います。医師は色々な分野での活躍が期待されています。今も被災地ではそうです。被災地では麻酔も救急も、内科も外科もありません。何でも必要です。
しかし、高度な医療になってくると、やはり専門の人が必要になります。よって、基本的には救急も麻酔も集中治療も、、、と言うのは難しいです。野球に例えれば、ピッチャーもキャッチャーもファーストも外野だって守れる、、、と言う人はあまりいないでしょう。しかし、草野球や高校の部活レベルではそう言った事があるでしょうね。
将来勤務する病院でそう言った事が要求されると言うことであれば必要でしょうが、集中治療の専門家がいる所では、麻酔も救急も専門医と同じぐらいのレベル、、、と言うのは難しいですし、必要ありません。
「プロ野球に入って、ピッチャーとして沢村賞、野手としてゴールデングラブ賞、そして盗塁王、三冠王を目指したいです」みたいな感じと考えて下さい。草野球ではやりますが、プロになったら野手、あるいはバッターに専念するのと同じです。
麻酔科も、手術室の麻酔しかしない所もあれば、集中治療を一手に引き受けている所もあれば、救急も一緒に、、、、、、色々ですよ。
>救急医学分野の医局に属しても麻酔科専門医や集中治療専門医の資格は取れるものなのでしょうか。
コメントにも書きましたが、資格をとる事は可能です。今の救急の医局は、元麻酔科、元外科、などと言う人が多いです。よって、そう言う人に指導をしてもらえますから、各分野の専門医が取れますよ。それから、今の大学の救急は救命型救急と言って、救急と集中治療が一緒になった様な所が多いです。江口洋介先生や松嶋菜々子先生が有名ですね(笑)。
>また麻酔科に入局したドクターと技術的に引けを取らないくらいに実力はつけられるものですか?
また麻酔科と同じ実力、、、、は自分次第ですが、一般的に麻酔科としての技術は、麻酔科にはかないません。だって、かなったら麻酔科いりませんよ。
緊急時の対応と言う意味であれば、私の勤めている病院では全員学びますよ。
個人的には麻酔や集中治療は治療学がメインであり、診断学に目を向けて頂けると嬉しいです。救急で言えばER型救急ですね。
それから専門医と言うのは、自分にとってはあまり意味がないものです。私は専門医を4つ、指導医(一般的に専門医をとってから数年してもらえる最高資格)を3つ持っていますが、看護師さんにモテる訳でもありませんし(笑)、給料も上がりません(資格を維持するために年間10万円近く払っていますので、むしろ使えるお金は下がります)。
何故持っているかと言えば、若い先生は専門医をとりたい人が多く(将来的に専門医でないと出来ない治療が出てくると言われているのですが、たぶん無理でしょう)、専門医をとるためには色々な条件があり、その一つに学会の認定病院で働くと言うのがあります。学会に認められるには、専門医が何名、指導医が何名以上勤めていると言うのが必ずあります。つまり自分が専門医や指導医を持っていないと下の先生が来ない→いつになっても仕事が楽にならない→じっと手を見る、、、、と言う事になってしまいます。
医学部で色々学ぶうちにだんだん分かって来る事もあると思います。今は科を決めず、医学部で勉強したい、あるいは医師になりたいと言う気持ちで頑張って下さいね!
分からない事があれば、いつでも質問お待ちしています!
>将来、「救急がメインだが集中治療・麻酔もできるぞ!」って医師になりたいと思うのですがどの科に属するのが一番いいのでしょうか。やはり麻酔科でしょうか。
救急は敬遠される傾向があるのですが、そう言って頂けると嬉しく思います。医師は色々な分野での活躍が期待されています。今も被災地ではそうです。被災地では麻酔も救急も、内科も外科もありません。何でも必要です。
しかし、高度な医療になってくると、やはり専門の人が必要になります。よって、基本的には救急も麻酔も集中治療も、、、と言うのは難しいです。野球に例えれば、ピッチャーもキャッチャーもファーストも外野だって守れる、、、と言う人はあまりいないでしょう。しかし、草野球や高校の部活レベルではそう言った事があるでしょうね。
将来勤務する病院でそう言った事が要求されると言うことであれば必要でしょうが、集中治療の専門家がいる所では、麻酔も救急も専門医と同じぐらいのレベル、、、と言うのは難しいですし、必要ありません。
「プロ野球に入って、ピッチャーとして沢村賞、野手としてゴールデングラブ賞、そして盗塁王、三冠王を目指したいです」みたいな感じと考えて下さい。草野球ではやりますが、プロになったら野手、あるいはバッターに専念するのと同じです。
麻酔科も、手術室の麻酔しかしない所もあれば、集中治療を一手に引き受けている所もあれば、救急も一緒に、、、、、、色々ですよ。
>救急医学分野の医局に属しても麻酔科専門医や集中治療専門医の資格は取れるものなのでしょうか。
コメントにも書きましたが、資格をとる事は可能です。今の救急の医局は、元麻酔科、元外科、などと言う人が多いです。よって、そう言う人に指導をしてもらえますから、各分野の専門医が取れますよ。それから、今の大学の救急は救命型救急と言って、救急と集中治療が一緒になった様な所が多いです。江口洋介先生や松嶋菜々子先生が有名ですね(笑)。
>また麻酔科に入局したドクターと技術的に引けを取らないくらいに実力はつけられるものですか?
また麻酔科と同じ実力、、、、は自分次第ですが、一般的に麻酔科としての技術は、麻酔科にはかないません。だって、かなったら麻酔科いりませんよ。
緊急時の対応と言う意味であれば、私の勤めている病院では全員学びますよ。
個人的には麻酔や集中治療は治療学がメインであり、診断学に目を向けて頂けると嬉しいです。救急で言えばER型救急ですね。
それから専門医と言うのは、自分にとってはあまり意味がないものです。私は専門医を4つ、指導医(一般的に専門医をとってから数年してもらえる最高資格)を3つ持っていますが、看護師さんにモテる訳でもありませんし(笑)、給料も上がりません(資格を維持するために年間10万円近く払っていますので、むしろ使えるお金は下がります)。
何故持っているかと言えば、若い先生は専門医をとりたい人が多く(将来的に専門医でないと出来ない治療が出てくると言われているのですが、たぶん無理でしょう)、専門医をとるためには色々な条件があり、その一つに学会の認定病院で働くと言うのがあります。学会に認められるには、専門医が何名、指導医が何名以上勤めていると言うのが必ずあります。つまり自分が専門医や指導医を持っていないと下の先生が来ない→いつになっても仕事が楽にならない→じっと手を見る、、、、と言う事になってしまいます。
医学部で色々学ぶうちにだんだん分かって来る事もあると思います。今は科を決めず、医学部で勉強したい、あるいは医師になりたいと言う気持ちで頑張って下さいね!
分からない事があれば、いつでも質問お待ちしています!
記事にまでしていただいてありがとうございました。
救急・麻酔・集中治療を専門医レベルまで・・・はやはり難しいのですね。この3分野は互いに共通するところが多いので可能かと思ったのですが・・・
現場を知らない人間が言うことではないですね、すいません(^_^;
でも、今のところはこれが私の目標なのでまずは医学部に入れるようがんばります。質問に答えていただいてありがとうございました。
by KEN (2011-03-25 21:43)
KENさん、コメントありがとうございます。
色々ありますが、とにかくまず医者になることが大切です。その他はどうにでもなります!!
分からないことがあればいつでもコメント待っています!
by Kim (2011-03-26 01:52)
KENさん
「救急がメインだが集中治療・麻酔もできるぞ!」って医師、今の私がそれです^^。救急医学の医局に入局して○○年。その間に循環器内科・麻酔科の研修に出ました。メインは救命救急センターでの業務です。入り口はどちらからでも可能だと思います。
医師という仕事は、今のご時世、医療情勢も厳しい面もありますが、一生を捧げるに値する仕事だと私は思っています。がんばって下さいね。
by hoshi (2011-03-27 08:57)
hoshiさん、KENさんへの励ましのお言葉ありがとうございます。
KENさんの連絡先が分からないのですが、きっとこのコメント見て頂けると思います!
by Kim (2011-03-27 10:03)
hoshi先生
ありがとうございます。実際そういう先生がおられるとわかると
心強く、よりやる気が出てきました!がんばります!
by KEN (2011-03-27 10:15)
KENさん、コメントありがとうございます。
ちなみに「出来る」と言う事の意味を私は厳密?に使いました。
例えば私は外科医で、今は救急をやっています。でも、私は「外科も救急も出来る」と言うことはありません。「出来る」何てとても言えません。外科は外科で奥が深いですし、救急は救急で幅が広いですし、集中治療にも精通しなければならないでしょう。出来ると言うためには、専門医以上の知識と技術が必要と思っています。
麻酔科も基本的な事が出来て、集中治療も救急もと言う意味であれば、そう言う先生はたくさんいますよ。
スーパードクターKと言うマンガに、飲み屋街の隅でクリニックをしている女医さんの話が出てきます。是非読んでみてくださいね!(何巻か忘れてしまいましたが、、、、)
by Kim (2011-03-27 11:53)
専門医前の麻酔科医です。
「出来る」という言葉を使うのは難しいと常々感じています。
麻酔に関して言えば、少しかじっただけの研修医だけ置いておいても症例はこなせることもあれば、長年一生懸命研鑽してもなかなかうまくいかないこともあるわけで。
どのレベルで「出来る」と言うかは本当に人それぞれ判断基準があると思います。
KENさんのように「救急メインで集中治療・麻酔もできる」医師を目指すには、やはり救急の講座がいいと私は思います。
私も研修医のころに救急の医師に「麻酔は2年やれば大体のことはできて、あとはあまり成長しない」から「救急に入局したら?」と勧誘されたことがあります。(その先生は最初麻酔科、4年目から救急)
結局、麻酔科に入局して今があるのですが、2年で・・・というのは私自身の場合では「何でもできると勘違いしていた時期」で、その後いろんな経験・特殊症例(まだまだですが)を経験すると、「10年やってもまだまだだろうな」と感じます。
一方で確かにできることの幅はせまいのは確かで、これまでかじった程度の経験しかない集中治療について、研修する期間を持ちたいと思っています。
「なんでもできる」ということは逆に「どれも中途半端」になる危険性もあり、もちろんオールラウンダーとして幅広く出来る強みもあれば、どの領域でも専門家には及ばないということにもなりかねません。
1番の専門を決めて、他はある程度という風に割り切るのも良いかもしれません。
確かに、幅広くレベル高い人もまれにいますが・・・
by はまぐり (2011-03-27 21:18)
はまぐりさん、コメントありがとうございます。
専門と言うのはこちらか勝手に決めた事であり、本来は全部出来るのが理想です。麻酔科と放射線科?以外は日本では基本的に全部出来なければなりません。
何でも出来る=何も出来ないと言うのは確かにあると思います。例えばCV入れるにしても、1回やっただけで出来ると言う人もいれば、1000回やってもまだまだと言う人もいます。やればやるだけ怖い思いをしますし、それだけ問題点も見えてきます。
KENさんが言われる事と、私が「出来る」と言う事とは大きな隔たりがあると思います。その辺が上手く伝わればと思いますが、下手な説明では難しいですね、、、
適切なコメントを頂き感謝申し上げます!
by Kim (2011-03-27 22:06)
Kim先生
ご無沙汰しております。先生にこの質問(http://kekimura.blog.so-net.ne.jp/2011-03-23)させていただいたKENです。
あれからもう6年が経つんですね。現実を知らない受験生のおこがましい質問、大変失礼いたしました。
Kim先生のみならず他Dr.からも貴重なコメントを頂きました。ありがとうございました。
実は、この翌年(2012年)に北海道の医学部に無事合格しまして4月から6年生になります。
目標は当時と変わらず、救急医になることです。
将来的には救急科専門医・麻酔科専門医両方の取得を目指して
頑張りたいと思います。
by KEN (2017-03-16 20:13)
KENさん、コメントありがとうございます。
そうだったんですね!おめでとうございます!!今度6年生ですか!!
もしよかったらうちの病院へ見学に来てくださいね!お待ちしています!
by Kim (2017-03-17 06:41)