心肺停止時の薬剤投与は意味があるか?? [CPRの基礎]
現在のガイドラインでは、心肺停止時に薬剤を投与することが明らかに有効であると言うデータは有りません。唯一あるのは、アミオダロンです。これを投与すると入院生存率(心拍再開して入院する率、助かると言うわけではありません)が高くなると言うデータだけです。
我々が目指すのはやはり社会復帰ですが、薬を投与したからといって社会復帰率が高まると言うデータは残念ながらありません。
最近これに関する研究が出ています。「Intravenous Drug Administration During Out-of-Hospital Cardiac Arrest」と言うものです。日本語にすれば、「院外心肺停止時の薬剤静脈内投与」と言う文献です。
ノルウェーのオラスビンゲンらは、18歳以上で、非外傷性の院外心肺停止の患者さん851人について解析しました。静脈内投与を行う群と行わない群にわけて検討したところ、入院時の心拍再開率は静脈内投与を行った方が効率だったそうです。投与しないと21%に対し、投与すると32%であり、NNTは1÷(0.32-0.21)=9.1です。これは非常に有効な治療です。
が、退院生存率、1年後の健康な生存率は変りなかったそうです。
やはりしっかりとCPRを行う以外に患者さんを救う方法はないようです。
我々が目指すのはやはり社会復帰ですが、薬を投与したからといって社会復帰率が高まると言うデータは残念ながらありません。
最近これに関する研究が出ています。「Intravenous Drug Administration During Out-of-Hospital Cardiac Arrest」と言うものです。日本語にすれば、「院外心肺停止時の薬剤静脈内投与」と言う文献です。
ノルウェーのオラスビンゲンらは、18歳以上で、非外傷性の院外心肺停止の患者さん851人について解析しました。静脈内投与を行う群と行わない群にわけて検討したところ、入院時の心拍再開率は静脈内投与を行った方が効率だったそうです。投与しないと21%に対し、投与すると32%であり、NNTは1÷(0.32-0.21)=9.1です。これは非常に有効な治療です。
が、退院生存率、1年後の健康な生存率は変りなかったそうです。
やはりしっかりとCPRを行う以外に患者さんを救う方法はないようです。
2009-12-09 07:00
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コメント(4)
やはり基本を一生懸命やることが救命に繋がるということですね!
質の高いBLSをすべてのスタッフが頑張れるように
みんなに、また啓蒙します.
by yangt3 (2009-12-09 09:35)
yangt3さん、コメントありがとうございます。
そうですね!基本が大事です!!
by Kim (2009-12-09 09:46)
確かにBLSありきですね!!!
しかし、ACLSにあるように、難治性のVF,VTにはリドカインや場合によってはMg・・・とありますがタイミングが分かりません・・・
アドレナリンは3〰5分・・・
しかしパルスチェックは2分ごと・・・
いつ投与するのでしょうか?
by para (2009-12-09 19:19)
paraさん、コメントありがとうございます。
薬のタイミングはいつでも良いですよ。AHAでは、、、
ヨーロッパのガイドラインでは、リズムチェックと除細動の間(つまり充電中)に投与しなさいとあります。
どちらにしても激しく効果がある訳ではないので気にしなくて良いみたいですね。
by Kim (2009-12-10 08:10)