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感染症の勉強会 [医学関連]

 ある有名な感染症の先生が当院に講演に来て下さいました。当院の内科の先生が以前一緒に働いていた事があると言う事で、2年前から実現し、年に一度来て頂いています。今年は3回目です。

 感染症診療において重要なお話を色々として下さいました。また感染症に限らず、患者さんを診て行く時の重要なポイントなども熱く語って下さり、おっしゃる通り!と思う事ばかりでした。私は去年もお話を伺ったはずなのですが、、、、忘れていました(+_+)。

 感染症診療を行う場合には、まず感染症である事を認識出来なければいけないという事です。心肺蘇生の講習会で言っている事と同じですね。意識障害で熱がない患者さんが実は感染症(前立腺の膿瘍)だったとか、下痢が全身感染症の初期症状だったとか、そういうお話がありました。
 次にどの臓器に感染が起こっているのか考えなければならないと言う事でした。何故なら年齢等の患者さんの状態と臓器によって原因菌がある程度予想出来るからです。きちんと検査をしたのにどこに感染症が起こっているか分からない場合には、そう言う時のアプローチをすれば良いのだそうです。
 そして、白血球やCRP、熱等はあまり当てにならない場合があり、一番重要なのは感染を起こしている臓器の症状だと言う事でした。肺炎の治療をしていて、抗生物質を投与しても熱が数日続いたり、血液検査が悪くなったりすることはよくあるのですが、これは薬が効いていないのではないかもしれないのです。呼吸数が減った、血液ガスが良くなった、グラム染色で菌がいなくなった、、、、、等があれば、治療をそのまま継続すれば良いのです。

 検査を出す場合には、結果がある程度予想されていないと言うお話もされていました。私も研修医の先生によく言っているのですが、なかなか聞き入れてくれません。しかし、そうだよな〜みたいな風に頷きながら研修医の先生達は聞いていました。やはり有名な先生が言う事だと信用してくれますね。悔しいですが、仕方ないですね。

 救急外来に来た患者さんでも培養はきちんと取らないといけないという事も分かりました。

 来年も是非講演に来て頂きたいです。その先生の本を持っていなかったm(__)mので、来年新しいのが出ると聞いたんですが、アマゾンで注文しました。

レジデントのための感染症診療マニュアル

レジデントのための感染症診療マニュアル

  • 作者: 青木 真
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2000/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 DVDも出ているようですので是非!

Dos&Don'ts ! Dr.青木の感染症大原則ケアネットDVD

Dos&Don'ts ! Dr.青木の感染症大原則ケアネットDVD

  • 作者: 青木 眞
  • 出版社/メーカー: ケアネット
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本


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yangt3

沖縄中部病院とか、アメリカ式の研修を受けた内科医は
ちゃんと自分でスメアを引いて検鏡するように指導を受けて
実践していますね.
これからも感染症は、基本でしょうからしっかりと勉強しないといけないですね.
by yangt3 (2006-12-17 22:49) 

Kim

TOMOちゃんズさん、コメント&nice!ありがとうございます。私はTOMOちゃんズさんに昔指導を受けた者ですが、色んな人を見ていてTOMOちゃんズさんのような方に指導して頂いた事をとても感謝しています。
 青木先生のブログがありますので、興味ある方は是非!!
http://blog.goo.ne.jp/idconsult
 ちなみに、うちの研修医がDVDを買っていました。まだ見ていないみたいですが(^_^)。
by Kim (2006-12-18 15:51) 

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