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インフルエンザの診断をするのは検査キットではなく医者です [医学関連]

 多くの方に知ってもらいたいと思い、記事を書きました。

 タイトルの通りです。現場では色々なトラブルというか、言い合いというか、、、、、、が起こっています。以下のようなことがあります。

 インフルエンザの検査をしないという医師に対して、患者側が「何故しないのか!」
 インフルエンザの検査が陽性であっても、抗インフルエンザ薬を処方しないと言われたので、患者側が「何故薬をくれないんだ!」
 インフルエンザの検査が陰性なのに、薬を出すと言われて、「何故薬を飲まなければならないのか?」

 病気の診断をするのは、簡単なようで実は難しいのです。医師は学生の時から、医師になってからの初期研修はもちろん、一生診断について勉強をし続けています。そして、診断が一番難しいと知っています。実は、検査データが一番くせ者なのです。

 細かいことは一冊本が書けるほどの事なので、一般の方は知らなくても良いですが、検査は異性を顔だけで判断しているようなものだと考えてください。顔が好みだと言うだけで、その人を結婚相手に出来ますか?あるいは、顔が好みじゃないと言うだけで、結婚を申し込まれたのだが断りますか?インフルエンザの診断で、検査をしないのはおかしいとか、結果が陽性なのにうんぬんというのは、人を見た目だけで判断しているのと同じなのです。と言うか、本来熱が出る病気はたくさんありますので、インフルエンザではない人も多くいます。

 よって、診断は医師にお任せ頂ければありがたいです。もちろん、疑問があれば質問をして頂けばお答えできます。

 まずインフルエンザの迅速検査キットは、鼻の奥にインフルエンザウイルスがいる(あるいはいた)と思われる「痕跡」があるかどうかを調べています。例えれば、犯人と思われる人物の部屋に行ったら、まだ蒲団が暖かいので、出ていってからそれほど時間が経ってないだろうと言うのと同じです。たぶん、かなりの確率で犯人と思われる人物が、さっきまで蒲団で寝ていたと思われます。しかし、別の人が寝ていたかも知れませんし、何かの方法で蒲団を暖かくしていたのかも知れません。ネコが寝ていたのかも知れません。蒲団が冷たくても、蒲団に入っていなかっただけで、部屋にいた可能性もあります。よって、刑事さんは他の色々な状況も捜査して、総合的に判断します。

 よって、インフルエンザの迅速検査キットが陽性だったから、単純にインフルエンザであるとは言えないのです(言えることの方が多いですが)。医師は他に色々なことを考慮して総合的に判断をしています。

 また、診断は100%の正確さでなければならないとすると医療は出来ません。100%インフルエンザだと診断することは、現時点では不可能です。病気の可能性は90%もあればいいと思います。場合によっては60%の可能性でも、もっと低くても治療が行われます。

 そして、検査キットの正確さは100%ではありません。陽性になってもインフルエンザではない人がいますし、陰性でもインフルエンザの人がいます。この時期に熱が出て、家族の方が先日インフルエンザだったと言うことであれば、インフルエンザの可能性は非常に高いです。検査をして陰性だったとしても否定は出来ませんから、検査をしないでインフルエンザと判断して良いです。

 インフルエンザだったとして、治療をするかどうかもまた悩ましいのですが、インフルエンザの患者さん全員に治療をする必要はないと言うのが今の医学会の一般的な考えです。

 よって、インフルエンザと診断されても薬が出ない場合もあります。ご理解いただければ幸いです。

 コメントにご質問やご意見、ご批判は歓迎しますが、個々の問題にはお答えできない可能性がありますのでご了承ください。

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