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ボタン電池を飲み込んでしまった場合 [研修医教育]

 ボタン電池はとても便利な物で、この電池があるために色々な電子器具が使えます。ただ、これはとても小さいために、救急外来にはボタン電池を飲み込んでしまったという人がたまに来られます。

 水銀やリチウムが含まれているから中毒になるのではないか?
 電流が流れて穴が空いてしまうのではないか?

 等と心配になりますね。今回はそれについて書いてみます。

 まず、英語が得意な方は、こちらのガイドラインを是非ご覧ください。良くまとまっていて参考になります。

 釈迦に説法かも知れませんが、これはアメリカのガイドラインであり、レントゲンを撮らなくて良い条件を一生懸命述べていますが、日本では不要だと思います。レントゲンを撮らなくて満足してくださる患者さんやご家族はいないと思います。日本の医者は、レントゲンを撮らなくて良い条件は?と言うことを考えなくて良いので、日本はいい国ですね!

 それから、金属の中毒になるのでは?と言う心配は不要です。ガイドラインにも「Blood or urine concentrations of mercury or other battery ingredients (unnecessary)(水銀やその他電池の成分の血液、あるいは尿検査は不要」とあります。

 穴が空いてしまったという事もありますが、そんなに多くはないので安心してください。

 バッテリーを磁石と一緒に飲み込んだ場合は(そんなことあるんでしょうか?)直ぐに取り除きます。
 バッテリーが食道内にある場合も直ぐに取り除きます。
 胃や食道などの症状があれば、やはり取り除きます。

 つまり、上記以外は経過観察で良いと言うことです。患者さんはバッテリーが食道内にあるかどうかは分かりませんから、電池を飲み込んでしまった場合には遠慮なく病院へおいでください。

 また、子供はトイレットペーパーの芯を通るような大きさの物は飲み込んでしまいますから、手の届くところに置かないように注意しましょう!


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