2:1伝導の時にWenchbachとMobitz II型と区別できるか? [研修医教育]
今回は心電図についてのお話しです。最も苦手な分野の一つです。頑張って書きます!
房室ブロックというのがあります。通常心臓は心房にある洞結節と言うところから信号が出発します。そして心房に広がります。心房が収縮する時で、P波はこのために出来ます。
次に心房から心室へ信号が伝わります。ここで少し「ため」を作ります。これがPR間隔を作ります。
そして心室に信号が伝わりQRS波形が出来ます。心室の収縮が起こるところです。
房室ブロックとは、P波が出ているのにQRS波が出ない状態で、1度から3度まであります。
正常洞調律とはP波が出たら直ぐにQRSが出ます。例えて言えば、つきあい始めたばかりのカップルのメールと考えて良いでしょう。「おはよう」とメールすれば、遅れなく「おはよう」と返事が来ます。「大好きだよ」とメールすれば、すぐに「私も〜」って返事が来ます。これは正常です。
1度房室ブロックはPR間隔が延長するだけで、QRSが出ないことはありません。これはつきあい始めて半年ぐらいのカップルのやりとりです。つきあい始めたばかりの時は直ぐ返事していたんですが、、、、「おはよう」とメールしても、トイレ行ってからでいっか、、、、と10分ぐらいしてから「おはよう」とメールします。「ごめん、今起きた」って。女性の「寝てた」等の理由は嘘らしいですね(^^)。まあ、ちゃんと返事しますからまだ大丈夫ですね。
2度房室ブロックは時々QRSが落ちます。二種類あって、PR間隔が延長していってからQRSが落ちるのが1型でWenckbach型とも言います。これは予告があるのでまだ安心です。「おはよう」とメールするとすぐ「おはよう」と返事が来ます。「今日デートだね。楽しみ!」とメールすると10分ぐらいして「ごめん、気付かなかった(本当は気付いていた(>_<))。私も楽しみ!」と返事が来ます。「今出たよ!」とメールすると20分ぐらいしてから「化粧してて気付かなかった(嘘!)。今私も出たよ」と返事が来ます。「着いたよ!」とメールすると返事がない、、、、、「今どこ?」とメールすると「ごめんもうすぐ着く!」とすぐ返事があります。だんだん返事が遅くなっているから、まだ安心ですよね(^^)。
二度房室ブロックのなかのMobitz II型というのは、PR間隔の延長なしに突然QRSが落ちます。予告なく返事が来なくなるので怖いですよね。これはその後完全に返事が来なくなる可能性もあるので怖いです、、、、、
三度房室ブロックは、PとQRSがバラバラになってしまいます。お互いのメールのやりとりも気持ちもバラバラ、、、、、でもうすぐ別れが来るカップルですね。心停止の危険ももちろん高いんです。
と言うのはどうでも良かったんですが(^^)、ついつい。
二度房室ブロックがWenchbachなのか、Mobitz II型なのかは、心停止に繋がる危険が違うので区別が必要です。もし、2:1ブロックだったら(QRSがP波の一つおきに出る場合)PR間隔が延長するかどうかわかりませんよね。その場合にどうしたら良いのでしょうか?と言うのがこの記事の本題です(長すぎるだろ!って突っ込んでください(^^))。
いつもの水戸黄門様からです。UpToDate "Second degree atrioventricular block: Mobitz type I (Wenckebach block)"(二度房室ブロック:モービッツI型(ウェンケバッハ型ブロック))という文献です。
2:1のブロックの場合、Mobitz I型とII型の房室ブロックの区別は心電図では出来ない。この場合には、一つおきに心房の活動が心室に伝わらず、モービッツI型の特徴であるPR間隔の延長を観察出来ない。診断をつけるためには、PR時間の延長が見つけられる、2:1以外の3:2とか4:3のパターンを示す長時間の心電図モニター記録か過去の心電図が必要である。
2:1伝導の二度房室ブロックがある場合に、タイプ1と2を区別する方法がいくつかある。
伝導された心拍のPR時間が非常に長い(300msecを超える)かQRS幅が狭い場合、ブロックの部位は房室結節である可能性が非常に高い(タイプ1、つまりウェンケバッハ)。
房室伝導に影響を与えるアトロピンを投与し、非伝導が少なくなる(すなわち3:2になる)場合、タイプ1ブロックと診断する(診断することが出来るようになるという意味かも知れません)。
頚動脈洞マッサージは房室伝導を遅くするために、モービッツ1型房室ブロックを悪化させる。しかし、モービッツ2型房室ブロックでは、頚動脈洞マッサージは心房レートを遅くし、心室の再分極に十分な時間を与えるために、ブロックの数が逆に減る。
ちなみに、よく読んだのですが、意味がよく分かりません、、、、、英語も難しいですし、心電図も難しいですね!太宰治でも読みますか。
房室ブロックというのがあります。通常心臓は心房にある洞結節と言うところから信号が出発します。そして心房に広がります。心房が収縮する時で、P波はこのために出来ます。
次に心房から心室へ信号が伝わります。ここで少し「ため」を作ります。これがPR間隔を作ります。
そして心室に信号が伝わりQRS波形が出来ます。心室の収縮が起こるところです。
房室ブロックとは、P波が出ているのにQRS波が出ない状態で、1度から3度まであります。
正常洞調律とはP波が出たら直ぐにQRSが出ます。例えて言えば、つきあい始めたばかりのカップルのメールと考えて良いでしょう。「おはよう」とメールすれば、遅れなく「おはよう」と返事が来ます。「大好きだよ」とメールすれば、すぐに「私も〜」って返事が来ます。これは正常です。
1度房室ブロックはPR間隔が延長するだけで、QRSが出ないことはありません。これはつきあい始めて半年ぐらいのカップルのやりとりです。つきあい始めたばかりの時は直ぐ返事していたんですが、、、、「おはよう」とメールしても、トイレ行ってからでいっか、、、、と10分ぐらいしてから「おはよう」とメールします。「ごめん、今起きた」って。女性の「寝てた」等の理由は嘘らしいですね(^^)。まあ、ちゃんと返事しますからまだ大丈夫ですね。
2度房室ブロックは時々QRSが落ちます。二種類あって、PR間隔が延長していってからQRSが落ちるのが1型でWenckbach型とも言います。これは予告があるのでまだ安心です。「おはよう」とメールするとすぐ「おはよう」と返事が来ます。「今日デートだね。楽しみ!」とメールすると10分ぐらいして「ごめん、気付かなかった(本当は気付いていた(>_<))。私も楽しみ!」と返事が来ます。「今出たよ!」とメールすると20分ぐらいしてから「化粧してて気付かなかった(嘘!)。今私も出たよ」と返事が来ます。「着いたよ!」とメールすると返事がない、、、、、「今どこ?」とメールすると「ごめんもうすぐ着く!」とすぐ返事があります。だんだん返事が遅くなっているから、まだ安心ですよね(^^)。
二度房室ブロックのなかのMobitz II型というのは、PR間隔の延長なしに突然QRSが落ちます。予告なく返事が来なくなるので怖いですよね。これはその後完全に返事が来なくなる可能性もあるので怖いです、、、、、
三度房室ブロックは、PとQRSがバラバラになってしまいます。お互いのメールのやりとりも気持ちもバラバラ、、、、、でもうすぐ別れが来るカップルですね。心停止の危険ももちろん高いんです。
と言うのはどうでも良かったんですが(^^)、ついつい。
二度房室ブロックがWenchbachなのか、Mobitz II型なのかは、心停止に繋がる危険が違うので区別が必要です。もし、2:1ブロックだったら(QRSがP波の一つおきに出る場合)PR間隔が延長するかどうかわかりませんよね。その場合にどうしたら良いのでしょうか?と言うのがこの記事の本題です(長すぎるだろ!って突っ込んでください(^^))。
いつもの水戸黄門様からです。UpToDate "Second degree atrioventricular block: Mobitz type I (Wenckebach block)"(二度房室ブロック:モービッツI型(ウェンケバッハ型ブロック))という文献です。
2:1のブロックの場合、Mobitz I型とII型の房室ブロックの区別は心電図では出来ない。この場合には、一つおきに心房の活動が心室に伝わらず、モービッツI型の特徴であるPR間隔の延長を観察出来ない。診断をつけるためには、PR時間の延長が見つけられる、2:1以外の3:2とか4:3のパターンを示す長時間の心電図モニター記録か過去の心電図が必要である。
2:1伝導の二度房室ブロックがある場合に、タイプ1と2を区別する方法がいくつかある。
伝導された心拍のPR時間が非常に長い(300msecを超える)かQRS幅が狭い場合、ブロックの部位は房室結節である可能性が非常に高い(タイプ1、つまりウェンケバッハ)。
房室伝導に影響を与えるアトロピンを投与し、非伝導が少なくなる(すなわち3:2になる)場合、タイプ1ブロックと診断する(診断することが出来るようになるという意味かも知れません)。
頚動脈洞マッサージは房室伝導を遅くするために、モービッツ1型房室ブロックを悪化させる。しかし、モービッツ2型房室ブロックでは、頚動脈洞マッサージは心房レートを遅くし、心室の再分極に十分な時間を与えるために、ブロックの数が逆に減る。
ちなみに、よく読んだのですが、意味がよく分かりません、、、、、英語も難しいですし、心電図も難しいですね!太宰治でも読みますか。
大変分かりやすい説明をありがとうございます。
循環器の教科書を読んでも、wenckebach型とMobitzⅡ型のリスクの違いが分かりにくかったので、参考にさせて頂きました。
一つだけ質問ですが、PR間隔と書かれているものはPQ間隔のことでしょうか?プルキンエ線維に興奮が伝わり始めるのはQ波だと習った記憶があるので、少しそこがひっかかりました。
by ひよこ (2014-12-14 10:06)
ひよこさん、コメントありがとうございます。
詳しくないのでまた調べますが、PQではなくPRが正しいです。以前読んだ文献にありました。
by Kim (2014-12-14 12:55)
新しい記事を書きましたので参考にしてください。大した内容ではありませんが。
http://kekimura.blog.so-net.ne.jp/2014-12-16
by Kim (2014-12-16 08:53)