胸骨圧迫するときに音楽を聴くことの有用性 [CPRの基礎]
昨日の続きです。圧迫の速さを自分で作り出すのは難しいので、歌を聴きながら(あるいは心の中で思い出しながら、あるいは実際に歌いながら、、、)やると良いと言われています。アメリカの学会ではStayig' Aliveが良いと言う発表があったらしいです。
胸骨圧迫で大切なのは、、、、、、、速さ、深さ、毎回元の位置に戻す、中断を最小限にするの4つです。他はどうなのか?と言う疑問が残ります。深さについて研究した以下の論文を紹介します。
「Achy breaky makey wakey heart?」ですが、たぶん冗談です。載っている「British Medical Journal」はたまに冗談の文献を載せています。S○X中のMRI写真とか、、、
Achy breaky heartと言う曲があるようです。achyは痛むという意味のようです。breakyと言う単語は載っていませんでしたが、breakの事でしょう。韻を踏んでいるんでしょうね。壊すとかそういう意味です。heartはハートですから、君に惚れちゃって心が痛むんだよ、、、みたいな歌でしょう。
正式に書けば、「The song, "Achy break heart," make the heart wake?」と言うことなんでしょうか。この曲は心臓をよみがえらせるか?という感じですね。
こちらの論文です。皆さん日本人でしょうから、最初から訳を、、、、
「胸骨圧迫時の音楽(Achy breaky makey wakey heart? )による指示についての無作為化試験」
目的
心肺蘇生中に音楽を聴く事は、病院前のプロが行う胸骨圧迫の質(速さと深さ)を改善するかどうか比較する。
方法
オーストリア救急カンファレンス後援の無作為化研究。ボランティアの救助者が、マネキンに1分間の連続した胸骨圧迫を行った。音楽なし、ABH(Achy Breaky Heart by Billy Ray Cyrus、121 beats/分)とDS(Disco Science by Mirwais、105/分)を聞きながらの3つを順不同で行った。
結果
74人中37人が男性であり、平均年齢は37歳。61%はパラメディックで、20%は学生、19%はその他の医療関係者だった。54%が1年以内に心肺蘇生のトレーニングを受けていた。圧迫速度は、音楽なし(平均105、95%信頼区間99-116)対ABH(120、107-120)、DS(104、103-107)対ABHでは有意差を認めたが、音楽なしとDSの間には有意差を認めなかった。100から120/分の速度で圧迫できた救助者の割合は、DS(82%)対音楽なし(65%)、DS対ABH(64%)で有意差を認めたが、音楽なしとABHでは有意差を認めなかった。圧迫の深さはDS(54、44-48)対音楽なし(48、46-59)のみで有意差を認めた。50-60mmの深さで圧迫した救助者の割合は、どの群間でも有意差を認めなかった。
結論
病院前救助者が心肺蘇生中にDSを聞くことは、(ヨーロッパの)2010年ガイドラインで推奨されている圧迫速度で押す割合を増やす。色々な介入にもかかわらず、半分以上の圧迫が浅すぎる。別の音によるフィードバック機器が望まれる。
最近はこの歌をヘビーローテーションしています。約102/分です。
胸骨圧迫で大切なのは、、、、、、、速さ、深さ、毎回元の位置に戻す、中断を最小限にするの4つです。他はどうなのか?と言う疑問が残ります。深さについて研究した以下の論文を紹介します。
「Achy breaky makey wakey heart?」ですが、たぶん冗談です。載っている「British Medical Journal」はたまに冗談の文献を載せています。S○X中のMRI写真とか、、、
Achy breaky heartと言う曲があるようです。achyは痛むという意味のようです。breakyと言う単語は載っていませんでしたが、breakの事でしょう。韻を踏んでいるんでしょうね。壊すとかそういう意味です。heartはハートですから、君に惚れちゃって心が痛むんだよ、、、みたいな歌でしょう。
正式に書けば、「The song, "Achy break heart," make the heart wake?」と言うことなんでしょうか。この曲は心臓をよみがえらせるか?という感じですね。
こちらの論文です。皆さん日本人でしょうから、最初から訳を、、、、
「胸骨圧迫時の音楽(Achy breaky makey wakey heart? )による指示についての無作為化試験」
目的
心肺蘇生中に音楽を聴く事は、病院前のプロが行う胸骨圧迫の質(速さと深さ)を改善するかどうか比較する。
方法
オーストリア救急カンファレンス後援の無作為化研究。ボランティアの救助者が、マネキンに1分間の連続した胸骨圧迫を行った。音楽なし、ABH(Achy Breaky Heart by Billy Ray Cyrus、121 beats/分)とDS(Disco Science by Mirwais、105/分)を聞きながらの3つを順不同で行った。
結果
74人中37人が男性であり、平均年齢は37歳。61%はパラメディックで、20%は学生、19%はその他の医療関係者だった。54%が1年以内に心肺蘇生のトレーニングを受けていた。圧迫速度は、音楽なし(平均105、95%信頼区間99-116)対ABH(120、107-120)、DS(104、103-107)対ABHでは有意差を認めたが、音楽なしとDSの間には有意差を認めなかった。100から120/分の速度で圧迫できた救助者の割合は、DS(82%)対音楽なし(65%)、DS対ABH(64%)で有意差を認めたが、音楽なしとABHでは有意差を認めなかった。圧迫の深さはDS(54、44-48)対音楽なし(48、46-59)のみで有意差を認めた。50-60mmの深さで圧迫した救助者の割合は、どの群間でも有意差を認めなかった。
結論
病院前救助者が心肺蘇生中にDSを聞くことは、(ヨーロッパの)2010年ガイドラインで推奨されている圧迫速度で押す割合を増やす。色々な介入にもかかわらず、半分以上の圧迫が浅すぎる。別の音によるフィードバック機器が望まれる。
最近はこの歌をヘビーローテーションしています。約102/分です。
私は、ドラえもんの主題歌が良いと習ったものですが、有用そうですね。
by おはようございます (2012-03-01 08:37)
おはようございますさん、コメントありがとうございます。
ドラえもんの歌やアンパンマンマーチも同じ早さです。救急隊の方には中島みゆきさんの地上の星が好まれるようです(笑)。
色々な歌を見つけて楽しく学べると良いですね。
by Kim (2012-03-01 10:11)
>S○X中のMRI写真
きっと「S【F】X」ですよね。
スターウォーズとか、トランスフォーマーとか。
これも冗談ですので。
by Hirosuke (2012-03-01 10:31)
kim先生こんにちは
以前、新任教員の方々を対象とした救急講習で「スティン・アライブ」の話をしたのですが、ポカンとした顔をされました。
「サタデーナイ・トフィーバー」「ジョン・トラボルタ」と続けたのですが、よけい深みにはまりました。
年を感じます・・・。
これからも「ガイドライン解説シリーズ」お願いします。
by 病院前救護担当 (2012-03-01 12:47)
Hirosukeさん、なるほどです!
by Kim (2012-03-01 14:19)
病院前救護担当さん、コメントありがとうございます。
実は私もStayin' Aliveは知りませんでした(^^)/。
by Kim (2012-03-01 14:20)
はじめまして。医療従事者ではないけど、いつもこちらで勉強させていただいています。
歌を歌いながら、は、あたしの場合、「どんぐりころころ」です。
回数がわかりやすくて…。
まだ消防の講習を何度か受けたのみですが、早くAHAの資格も…と、無謀な目標を抱いています(^-^;
by 春雲 (2012-03-12 09:10)
春雲さん、コメントありがとうございます。
どんぐりころころは、ちょうど31回ですから良いですよね。ペースも良いです。
消防の講習受けられているんですね。素晴らしいです!AHAのは無謀じゃないですよ。誰でも受けられる様になっていますから気軽に挑戦してみてくださいね!
by Kim (2012-03-12 17:32)