風邪に亜鉛は有用か? [医学関連]
日本ではあまり行われていませんが、アメリカでは風邪をひいた時に亜鉛のサプリメントを服用するような事があるそうです。当然ですが、医療費がべらぼうに高いので、風邪で病院にかかれませんから、何かないか、、、と言うことだと思います。
システマティック・レビューが発表されています。日本語訳を今回は載せます。訳と言っても私の下手な訳です。
普通感冒に対する亜鉛の有効性
<要約>
背景
普通感冒は最も普通に起こる病気の一つで、病院を受診する理由の一位であり、学校や仕事を休む理由の一位でもある。1984年から最近までに行われた普通感冒に対する亜鉛の役割に関する研究の結論は様々である。不適切な治療が行われたり、亜鉛の活性を減らすような剤形であったりといった事が結果に影響を与えている。
目的
普通感冒の症状に対する亜鉛の影響を評価する。
検索方法
急性呼吸器感染症の症例が登録されているCENTRAL (2010, Issue 2)と言うデータベースと、MEDLINE (1966 to May week 3, 2010)、EMBASE (1974 to June 2010)を検索した。
選択基準
ランダム化され、二重盲検法で、治療として少なくとも5日間プラセボと比較したか、予防として最低5ヶ月経過観察した物を選択した。
データの収集と解析
二人の著者がそれぞれ独立してデータを解析し、それぞれの研究の質を評価した。
主な結果
治療研究として13(合計966名の対象者)、予防研究として2(394名の対象者)つの研究が採択された。亜鉛の摂取は病悩期間(標準平均差SMD-0.97、95%信頼区間-1.56から-0.38)と重症度(SMD-0.39、95%信頼区間-0.77から-0.02) (P = 0.04)を著明に減少させた。亜鉛服用群と対照群では治療開始7日目の有症状者の割合に著明な差を認めた(オッズ比0.45、95%信頼区間0.2から1.00) (P = 0.05)。亜鉛服用群では感冒を発症するincidence rate ratio (IRR)は0.64(95%信頼区間0.47から0.88) (P = 0.006)であり、学校を休む期間(P = 0.0003) 、抗生剤の処方率 (P < 0.00001)も有意に低かった。副反応はオッズ比が1.59(95%信頼区間0.97から2.58) (P = 0.06)、味が悪い(オッズ比2.64、95%信頼区間1.91から3.64) (P < 0.00001)、吐き気(オッズ比2.15、95%信頼区間1.44から3.23) (P = 0.002)と亜鉛服用群の方が高かった。
著者の結論
健康な人では、症状発現から24時間以内に亜鉛を服用すると症状持続期間と重症度が軽減する。小児で最低5ヶ月服用を続けた場合、感冒の頻度、学校を休んだり、抗生物質の処方率を減らす。亜鉛は副作用を起こす可能性があり、研究対象や投与量、剤形や投与期間などによって結果が異なっているため、これらについて推奨を行う事は出来ない。
と言う事で亜鉛を服用すると良いと言うデータも有るが、病院で処方するほどの証拠はないと言う事です。風邪をひいたら亜鉛の多い食事をとっても良いかも知れませんね。「かき」がダントツです!!私は苦手(^.^)。
システマティック・レビューが発表されています。日本語訳を今回は載せます。訳と言っても私の下手な訳です。
普通感冒に対する亜鉛の有効性
<要約>
背景
普通感冒は最も普通に起こる病気の一つで、病院を受診する理由の一位であり、学校や仕事を休む理由の一位でもある。1984年から最近までに行われた普通感冒に対する亜鉛の役割に関する研究の結論は様々である。不適切な治療が行われたり、亜鉛の活性を減らすような剤形であったりといった事が結果に影響を与えている。
目的
普通感冒の症状に対する亜鉛の影響を評価する。
検索方法
急性呼吸器感染症の症例が登録されているCENTRAL (2010, Issue 2)と言うデータベースと、MEDLINE (1966 to May week 3, 2010)、EMBASE (1974 to June 2010)を検索した。
選択基準
ランダム化され、二重盲検法で、治療として少なくとも5日間プラセボと比較したか、予防として最低5ヶ月経過観察した物を選択した。
データの収集と解析
二人の著者がそれぞれ独立してデータを解析し、それぞれの研究の質を評価した。
主な結果
治療研究として13(合計966名の対象者)、予防研究として2(394名の対象者)つの研究が採択された。亜鉛の摂取は病悩期間(標準平均差SMD-0.97、95%信頼区間-1.56から-0.38)と重症度(SMD-0.39、95%信頼区間-0.77から-0.02) (P = 0.04)を著明に減少させた。亜鉛服用群と対照群では治療開始7日目の有症状者の割合に著明な差を認めた(オッズ比0.45、95%信頼区間0.2から1.00) (P = 0.05)。亜鉛服用群では感冒を発症するincidence rate ratio (IRR)は0.64(95%信頼区間0.47から0.88) (P = 0.006)であり、学校を休む期間(P = 0.0003) 、抗生剤の処方率 (P < 0.00001)も有意に低かった。副反応はオッズ比が1.59(95%信頼区間0.97から2.58) (P = 0.06)、味が悪い(オッズ比2.64、95%信頼区間1.91から3.64) (P < 0.00001)、吐き気(オッズ比2.15、95%信頼区間1.44から3.23) (P = 0.002)と亜鉛服用群の方が高かった。
著者の結論
健康な人では、症状発現から24時間以内に亜鉛を服用すると症状持続期間と重症度が軽減する。小児で最低5ヶ月服用を続けた場合、感冒の頻度、学校を休んだり、抗生物質の処方率を減らす。亜鉛は副作用を起こす可能性があり、研究対象や投与量、剤形や投与期間などによって結果が異なっているため、これらについて推奨を行う事は出来ない。
と言う事で亜鉛を服用すると良いと言うデータも有るが、病院で処方するほどの証拠はないと言う事です。風邪をひいたら亜鉛の多い食事をとっても良いかも知れませんね。「かき」がダントツです!!私は苦手(^.^)。
亜鉛といえば、強壮剤ですね。
マカにオットセイの何とかと、マムシの粉に亜鉛。
by へびぱく (2011-04-29 10:56)
マカ
http://ja.wikipedia.org/wiki/マカ
亜鉛を飲むと元気になるんですね。勉強になります。
by Kim (2011-04-29 11:36)