リドカインを使いますか？

　前回アミオダロンについて書きました。

　アミオダロンがない場合、リドカインを代わりに使っても良いとされています。本当にそうでしょうか？

　ガイドライン2005ではクラス未確定としながら、アミオダロンの代わりに使用しても良いとあります。

　しかし、「リエントリーを機序とするVFや持続性VTに対しては効果がないので、今はその使用は放棄されている（池田隆徳：心室細動の治療と予知. ICUとCCU Vol.33：65-74, 2009）」と言う文献もありますし、　この文献によれば、Ia群あるいはIc群薬などの抗不整脈薬は、催不整脈作用により、逆に病態を悪化させてしまうことが示されているそうです。

　リドカインはショック後の心静止が増えると言う報告もあります。しかし、リドカインのみ、あるいはアドレナリンのみの群の比較であり、現在のアルゴリズムではあり得ない話です。
　この文献ではなんと薬を何も使わなかった群が最も生存率が高かったとあります。

　出来ればアミオダロンを使うようにすべきなんでしょうかね、、、、、心室細動がずっと続いていてリドカインを投与する、、、、と言う現場に遭遇した事があまりないのですが、質の高いCPRが出来ていないためかもしれません。

　ちなみに、「この人は体重50kgなので、リドカイン75mgを、、、、」と指示した場合、実際の2％キシロカインは何mlでしょう？？3.75mlですよ〜。そんな正確に薬を注射器に吸えますか？

　そうです！1-1.5mg/kgなのですから、、、適当で良いんです。リドカイン70mgでも良いでしょう。

コメント 2

現実的に、リドカインがよく効いたなあってこと
あまりないですね．
少なくとも循環器で対応にこまる心室性不整脈については
アミオダロンやシンビットを使わざるを得ないです．
by yangt3 (2009-02-14 14:01) 

yangt3さん、コメントありがとうございます。

私は効くとか効かないとか判定できません。何しろ使った事ないので、、、、

やっぱりシンビットとかなんですね。貴重な現場からの意見ありがとうございました。
by Kim (2009-02-14 18:07)