骨は特別な組織です。

　今回から新しいマイカテゴリーを作りました。「整形外科研修」です。

　以前記事にしましたが、私は現在整形外科研修中です。もう初老なので(^^;)、研修医にはとても見えません(^_^)が、整形外科の分野では研修医以下です。なぜなら、当院の研修医の先生は必ず整形外科を研修しており、骨折の直達牽引などもできるからです。私はまだ1回しかやった事ありません。

　たった1ヶ月ですが、へえ〜そうだったんだ〜と思う事が沢山あり、メモ代わりに記事にしていこうかと思います。

　今回は記念すべき第1回目です！！と思ったのですが、先ほどの記事を第1回にしました。
　今日学生向けの教科書を読んで知りました（学生時代に勉強したかもしれませんが、、、、当然忘れています(-_-)。もううん十年前の話です）。

　折れた骨を完全に元通りにして治療をすると良くないんだそうです。

　これは直接骨折治癒（一次骨折治癒）と呼ばれていて、手術などをして骨の位置を完全に元通りにして、プレートなどで固定した場合に起こります。この場合、骨は仮骨を形成せず、海綿骨化して強度が低下する事があるそうです。臨床的にはあまり好ましくないそうです（標準整形外科学第10版、P.626，医学書院）。
　なんと！！他の組織と違って、全く元通りになるそうです。骨ってすごいです！！

　望ましいのは間接骨折治癒（二次骨折治癒）と呼ばれる方式で、少しでよいので骨折部に血液などがたまり、そこがその場所の強さに応じた骨として再造形（remodeling）されます。

　ちなみに、場所にもよりますが、骨がちゃんとくっつくまでには早くて4週間かかります。

コメント 6

Remodelingという概念は、循環器の分野でも
重要なことです．
血管、心筋、そして骨組織、人体のあらゆる部分に
Remodelingが起こるわけですね．
良いRemodelingになるようにコントロールする必要がありますね．
by yangt3 (2009-10-10 22:53) 

yangt3さん、コメントありがとうございます。

骨のすごい所は、曲がったまま治ったように思えた所が、内側？？が沢山仮骨が出来て、結局まっすぐに治る事がある事です。特に小児に顕著だそうです。

すごいです！！

by Kim (2009-10-10 23:45) 

いつも楽しみにブログをみています。
今はまだ医学生の6年生なので、整形の卒試のためにも勉強させてもらいます！
by たまご (2009-10-11 00:09) 

kim先生今晩は
骨折ってそうなんですか。
研修等で講義を受けても、つっこんだものまでしませんので、初めて知りました。
私は骨折はした事ありませんが、冬に外の階段から滑り落ちて、腰骨にヒビが入ってひどい目にあいました。
後は中学生の頃、ブランコで左手首の軟骨にヒビが入って、一ヶ月かかりその後超音波で暖めて、熱いのを我慢して火傷をして、これまた治療に一ヶ月かかりました。
こんなになるまで我慢するなんて、馬鹿だのアホだの言われましたが、周囲に看護師さんはいないし、この治療ってこんなものなのかと思って我慢した私もどうかと思いました。
今では目立たなくなりましたが、火傷の跡がケロイド状で残っています。
顔でなくてよかったです（^_^）

by andante (2009-10-11 01:46) 

たまごさん、コメントありがとうございます。

国家試験にも役立つ内容を書いて行きますね！！

マッチングの中間発表があって色々迷う時期ではないでしょうか。

頑張って下さいね〜。

by Kim (2009-10-11 09:06) 

andanteさん、コメントありがとうございます。

骨折で温めるなんて治療があるんですね、、、知りませんでした。あまり我慢強いといけないのですね(^.^)。

by Kim (2009-10-11 09:07)