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輸液、電解質が苦手な方へおすすめの本 [興味ある本]

 輸液、電解質と聞くと多くの人が苦手だと仰るのではないでしょうか?私も苦手ですが、特に一生懸命勉強している分野の一つです。学生時代に先輩で輸液が得意な先生がいたと言うことで、自分もそうなりたい!と思ったからです。

 私が大学3年生の時、昭和63年に昭和天皇がご入院されていたころに、侍医の方で輸液が得意な先生がいて、その先生の力もあり比較的良い状態でおられたと伺いました。その先生は私の母校で研修されたと伺いました。よし、俺もそうなるぞ!と心に誓いました、、、、、、、、、たぶん。

 よって、輸液や電解質については本を色々読んでいます。学生さんや研修医の先生にも色々とお伝えしています。今回は新しく出版されたこの本を紹介します。





 腎臓の尿細管などを6つの工場に例えるなど、とても分かりやすく書かれています。とにかく読んだ人に理解してもらおう、患者さんに役立ててもらおうと言う熱意が感じられる内容です。私も今まで研修医の先生や学生さんに色々お伝えしてきたつもりですが、こういう風に教えるのか!と勉強になりました。

 半端なくお勧めですので、ポチッとおねがいします!

脱水という言葉の定義を知っていますか?


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話すことあり、聞くことあり [興味ある本]

 今回はすべての方(医療従事者でない方にも)お勧めの本です。エッセイです。値段も1500円と医学書としては破格に安いです。一般書としてはちと高いですが、それ以上の価値があります。是非お読みください。


話すことあり、聞くことあり—研修医当直御法度外伝

話すことあり、聞くことあり—研修医当直御法度外伝

  • 作者: 寺沢 秀一
  • 出版社/メーカー: シービーアール
  • 発売日: 2018/06/15
  • メディア: 単行本


 著者の寺澤秀一先生は、福井大学の名誉教授であり、日本のER型救急のパイオニアの一人の先生で、仏の寺澤とも呼ばれている人格者の先生です。講演もとても面白く、師匠と仰ぐ医師はたくさんいます。私も一度しかお会いしたことはありませんが、勝手に師匠と思っています。

 以前、私が鹿児島の病院に勤めている時に、全く何のコネもない状態なのに、メールで研修医の先生への講演を寺澤先生にお願いしたら、快く引き受けてくださいました。金曜日に鹿児島空港から2時間弱かかる田舎まで来ていただき、地域の医療従事者への講演をしていただき、土曜日の朝研修医の先生たちとカンファレンスをしていただき、そのまま鹿児島空港へ行かれて、翌日の学会に備えてスライド作りをしたい(飛行機は午後の便)とのことでしたが、朝のカンファレンスが盛り上がって、昼食までずっと研修医の先生に熱いメッセージを送ってくださった先生です。感謝のメールを後日送ったら、熱い研修医の先生たちから学ぶことが多かったとお返事いただきました。素晴らしすぎます。

 この先生は「研修医当直御法度」いわゆる赤本と呼ばれている、ベストセラーの本の著者でもあります。これを読んだことがない研修医の先生はいないと言うぐらいですし、これを持っていない救急医は救急医ではないと個人的には思うぐらいの良書です。この本の出版の裏話も書かれています。





 また、指導者とはどうあるべきか、医師とはどうあるべきか、弱い立場の新人医師、新人看護師、患者さんのことを思いやる気持ちにあふれた文章は、日々の忙しさでそういうことを忘れている多くの自称ベテランスタッフ(私のことです)に警告を慣らしています。

 「守られていない新人が患者さんを守れるはずがない」(P.66)と言うお言葉に、特に感銘を受けました。

 皆さん是非お読みください。ほんと素晴らしすぎますよ!

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午前中の高齢者の意識障害は睡眠薬のせいかもしれません。 [興味ある本]

 これは以下の本に書いてあったと記憶していますが、今どこに書いてあるか探したのですが見つけられませんでした。是非皆さん購入して探してみてください。





 高齢者は薬の代謝が悪くなっていることが多いですし、間違えて薬を飲んでしまったり、眠れなかったからと明け方や場合によっては朝睡眠薬を飲む人がいます。転倒して怪我をしたり、色々と問題ですね。私は出来るだけ睡眠薬を出さないようにしていますが、救急外来しかしないから睡眠薬を出さなくて済んでいるのでしょうね。

 昔入院中の患者さんが睡眠薬を大量に飲んで自殺未遂を図って、数日間意識障害が改善せず、原因が分からなくて困ったことがあります。患者さんの意識が回復して、薬を飲んだことが分かったと言う経験です。

 意識障害は色々な病気で起こりますので、鑑別するのが大変ですが、薬は忘れないようにしたいですね。


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このブログの内容が本になりました。 [興味ある本]

 このブログが本になります!

 内容は過去の記事から厳選?されたもので、多少書き直してあります。動画や私の好きなことに関しては涙を飲んで削除させていただきました(>_<)。

 研修医の先生や看護師さん、救急救命士さんなどに読んでいただけるよう、難しい記載は避けました(と言うか私が難しいことは分からないのですが)。

 今月末に発売になりますので、良かったら読んでみてください。電子版もついていますし、電子書籍を売っているサイト?でも発売になるようです。


こんなときどうすればいいですか?! 研修医が知りたい臨床現場の疑問に答える本

こんなときどうすればいいですか?! 研修医が知りたい臨床現場の疑問に答える本

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本医事新報社
  • 発売日: 2018/02/23
  • メディア: 単行本



 色々ご批判をいただければ嬉しいです。

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笑う数学 [興味ある本]

 最近以下の本を買いました。



 日本お笑い数学協会というのがあります。数学を面白く勉強しようと言う活動をされているようです。

 色々面白い話、計算が早くできるお話など興味深いお話が満載です。大人も子供も楽しめる本だと思います。是非ご購入を!


医者に役立つの?


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女性の救急外来について勉強しましょう [興味ある本]

 今日は本の紹介です。女性のER型救急のための本ですが、コンサルトの仕方、研修の心構え、その他色々女性の患者さんを診る時、産婦人科研修中以外にも役立つこと満載です。

 24歳の女性が下腹部痛を訴えていますと言われて、苦手意識を持つ医師は多いです。場合によっては、それは診られないと言って受け入れを断ってしまう場合もあります。しかし、そんなんでいいのか?と辛い毎日を送っている先生を救ってくれる本です。

 女性の1割弱は妊娠に気付いていないとか、月経にまつわる苦痛がある人には産婦人科医でなくても治療に関わりましょうとか、救急外来に来た時こそ、直接関係ない健康問題について解決するきっかけを持ちましょうとか、非常に勉強になります。災害時の事も書いてあり、幅広くてビックリです。絶対に産婦人科には行かないし、女性は診ない!と心に決めている初期研修医(そんな人はいるのか?)は必読の本だと思います。

 研修医の先生はもちろん、指導医の先生、それから看護師さんや救急救命士さんにも役立つ内容です。超お勧めです!!

 また、4400円と少し高いです(医学書はこんな感じなのですが)が、患者さんや今は何も問題ない女性の方は、読んでいただけば、産婦人科に行きやすくなるかも知れません。こういった事を気をつけるべきだというメッセージ(この本では産婦人科や女性の医療に詳しくない医師へのメッセージですが)は患者さんにもちゃんと受け取りやすく書かれています。


女性の救急外来 ただいま診断中!

女性の救急外来 ただいま診断中!

  • 作者: 柴田 綾子
  • 出版社/メーカー: 中外医学社
  • 発売日: 2017/05/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




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バイタルサインをしっかり学びましょう [興味ある本]

 連休中は更新をさぼってしまいました。すみません。

 今日は本の紹介です。バイタルサインは重要だと言われますが、なかなか利用できていない人が多いのではないでしょうか?私もなかなか上手く利用できていません。結局検査に頼ってしまいます。

 この本はバイタルサインの変化が何故起こっているのか?を詳しく説明しながら、色々な病気の診断がここまで出来るんだという事が紹介されています。

 前書きに紹介されている以下の言葉かみしめて読みたいと思います。

 単純なことを完璧にこなした人だけが、難しいことを簡単にこなす技術を身につけることができる。

 医師はもちろん、看護師さんや救急救命士さんにもお勧めです。救急救命士さんは病歴と身体所見だけで病態を把握して、どこの病院へお願いするか判断しなければいけませんから、とても役立つと思います。あっ、ちなみに宣伝料はもらってませんよ(^^)。


バイタルサインからの臨床診断 改訂版〜豊富な症例演習で、病態を見抜く力がつく!

バイタルサインからの臨床診断 改訂版〜豊富な症例演習で、病態を見抜く力がつく!

  • 作者: 入江聰五郎
  • 出版社/メーカー: 羊土社
  • 発売日: 2017/03/13
  • メディア: 単行本



ただ、宗教チックな感じも受けます。


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血液ガスを学びましょう [興味ある本]

今日は血液ガスについての本の紹介です。


竜馬先生の血液ガス白熱講義150分

竜馬先生の血液ガス白熱講義150分

  • 作者: 田中 竜馬
  • 出版社/メーカー: 中外医学社
  • 発売日: 2017/02/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



血液ガスは良く行われる検査ですが、解釈が難しいです。ある研究では、指導医の多くがちゃんと理解していると主張したんですが、ほとんどの医師が正しく解釈できていなかったと報告されています。私もちゃんと理解していると思っていますが、自信がないので読んでみました(笑)。

書かれていること理解していたので安心しました。研修医の先生に渡して、読んでもらおうと思います。

A-aDO2とアニオンギャップをルーチンに計算しなさいと研修医の先生に伝えていますが、この本にもそう書かれていて安心しました!

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アンガーマネージメントの入門書 [興味ある本]

 私は今月からアンガ−マネージメントファシリテーターというのになりました。「アンガ−マネージメント入門講座」というのを開ける資格です。実際自分はまだまだアンガ−マネージメントが出来ていませんが。

 さて、関連書籍として新しい本が出ました。子育てをしているお母さん向けの本ですが、研修医を指導する指導医、あるいは、若い人の教育に悩んでいる人にも役立つ内容です。

 アンガーマネージメントのすばらしいところは、アンガーマネージメントは技術であり、誰でも身につける事が出来ると言う事です。怒ってばかりいて悩んでいる人を救う可能性があります。

 この本でも、今まで自分は怒らない人間だと思っていたのに、子供が出来てから怒ってばかりと言う悩みに答えています。怒ってしまう自分を責めないで良いんだ、怒ると言うことは一生懸命子育てしている証拠だ、だって子供の年齢だけしか母親をしていないんだから、未熟で当たり前、怒りをコントロール出来さえすればいいと、非常に励まされる内容です。

 指導医でも同じです。自分は指導医になってまだまだであり、研修医のやることに怒りを感じるのは当たり前で、熱心に指導しているからこそだと思えば楽になります。

 自分は何でこんな怒りっぽいんだと悩んでいる方にお勧めです。


子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本

子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本

  • 作者: 篠 真希
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2017/04/11
  • メディア: 単行本




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大学で何を学ぶか [興味ある本]

 私が高校生の時、加藤諦三さんという心理学者の本を読みました。タイトルは「大学で何を学ぶか」でした。これはとてもいい本で、私は何度も読みました。感動ものでした。

 その中の一つに、ある大学教授が退官する時に、一番悲しいことは何ですか?と聴かれたら、この部屋の窓からの景色が見られなくなることかなあと言ったというエピソードが書かれています。

 つまり、こう言う事です。希望の大学に入れなかったとしても、その置かれた環境で頑張って、もしもう一度大学受験するならば、もう一度この大学に入りたい、そう思えるような大学生活を送るべきだと言うことです。

 医者の場合、今のマッチング制度だと、自分の行きたい病院へ行けない場合もあり、研修先も希望通りにならないこともあります。希望の研修先でなかったとしても、二年後には、俺はこの病院で研修して良かった!と思えるような二年間を是非送っていただきたいです。

 私は、浜松医科大学卒業で、名古屋徳洲会病院で研修しました(当時は総合病院じゃありませんでした)。どちらもとても楽しく充実していました。もし、もう一度選べるのであれば、また同じ大学と研修病院を選びます。

 九州の有名な循環器の先生は、医局の命令で田舎の温泉病院に飛ばされたそうです。普通は、最先端の世界から追い出された、こんな田舎で何が出来るんだと落ち込みます。しかし、そこでへこむことなく、心臓病の人の温泉治療について研究し、それで有名になったそうです。すごいです。

希望通りにならなくても、置かれた環境で自分なりに努力することの大切さを教えてくれた本でした。


大学で何を学ぶか (ベスト新書)

大学で何を学ぶか (ベスト新書)

  • 作者: 加藤 諦三
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2009/05/09
  • メディア: 新書



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