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瞳を閉じて(急性腹症との関連) [研修医教育]

 最近はブログを全然書いておらず、大変申し訳ありません。書こうかなと思うことがたくさんあるのですが、諸事情により、、、、、、忘れっぽくなったためか、ブログを書こうとパソコンの前に座ると、あれ?なんだったっけと思うことが多くなりました( ^ω^ )。

 ということで、今日は研修医教育としましたが、看護師さんも救急救命士さんにも役立つ情報です。まずはこの名曲を。



 診察の時に目を閉じている患者さんが結構おられます。私も時々内視鏡を受けますが、確かに目を閉じていることが多い気がします。しかし、なんと、目を閉じているかどうかで重大な病気があるかどうか分かるというのです。

 急性腹症診療ガイドライン2015によれば(こちらの67ページ、書籍でも同じページです)、腹部の診察の時に、目を閉じていれば、お腹の中には病気がない可能性が高いというのです!closed eye signと名付けられています。平井堅兆候とでも言いましょうか!?
 特異度93.5%、感度33%と書いてありますので、腹部の診察の時に目を閉じている人がいたら(検査陽性)、お腹ではなく別のところを探した方がいいということです。感度が低いので、目を開いていたら(検査が陰性だったら)、お腹に何かあるとは限らないということですが。

 ちなみに、診断の原則は色々ありますが、感染症の青木眞先生が、思いつきやすい臓器や器官以外をまず考えるべきだと以前講義でおっしゃっていました。腹痛で来られた人なら、まずはお腹以外を考えるべきです。心筋梗塞は有名ですし、糖尿病性ケトアシドーシスなども腹痛を起こします。学生時代には脳の疾患でお腹が痛いという症例を講義で聞いた記憶がありますが、一度も遭遇したことがありません。

 ということで、腹部の診察をする時には患者さんの表情はもちろん、目を閉じているかどうかも注目しましょう。

 ちなみに、先日当院に青木先生が講義に来られて、著書にサインを頂こうかと思ったのですが、当直だったので講義も聞けず、懇親会にも参加できず、、、、、、残念でした。


レジデントのための感染症診療マニュアル 第3版

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  • 作者: 青木 眞
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2015/03/23
  • メディア: 単行本



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