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ナトリウムが多いかどうか、それは血液検査以外で調べましょう [研修医教育]

 昨日の記事で、ナトリウム濃度はナトリウムの量を示すのではないことを書きました。

 それでは体内にナトリウムが多いのか、少ないのか?はどうやって調べるのでしょう。

 これは色々な指標が必要です。ナトリウムの量は、細胞外液(内液も少しあるかも知れませんが)の漁を示します。ナトリウムと水は一緒に動きますから。

 よって循環血液量減少か?と言うことと同じです。血圧が低くて脈が速い、皮膚も乾いて尿も出ないと言う人が低ナトリウムであれば、当然ナトリウムは足りませんので、投与します。

 胸水も腹水も多くて、四肢に浮腫があると言うような肝硬変の患者さんでは当然ナトリウムが多いのです。

 起立性低血圧とか頚静脈の虚脱とか、心エコーで心臓の拡張期の大きさや下大静脈の大きさを見るとか、血液検査ではBUN/Crを見たりしてもいいでしょう。

 要するに患者さんを見るしかないと言う訳ですね。

 ナトリウムが本当に低いかどうか、これもチェックしておきましょう。

 普通気付くでしょうが、血糖や蛋白、脂質を調べておきます。浸透圧を測れればそれで代用しても良いです。

 浸透圧高値 高血糖(血糖が100上昇するごとにナトリウムは1ー2下がるそうです)、薬物中毒、高浸透圧物質の点滴(グリセオールなど)など
 浸透圧正常 高たんぱく血症、高脂血症など

 これらはナトリウムの値が異常になりますが、ナトリウムの異常ではないので、原因の治療をしましょう。

 ナトリウムが低い場合には、浸透圧も下がっているはずです。

 次回はナトリウム濃度についてのお話です。

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