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理想的なモニターはパルスオキシメーターです(その2) [医学関連]

 昨日の続きです。今日は昨日の症例検討会が行われています。

司会のみいちゃん 「昨日の患者さんは、心拍再開してICUに入りました。現在意識はクリアになっていて、バイタルも落ち着いています。一安心ですね。皆さんのがんばりが患者さんを救ったんです!お疲れ様でした!」
研修医じゅりな 「いや〜、私は時々ここの病院に応援に来るだけだから、慣れてなくて焦りました!でも、挿管もばっちり!」
師長麻里子さん 「先生、挿管をしても患者さんが劇的に助かると言うエビデンスはないなう。あれっ?ゆきりんのがうつってしまったなう。」
あっちゃん 「でも、じゅりな先生は挿管操作を30秒以内に終わらせたからすごいです!でも胸骨圧迫の中断は14秒でちょっと長かったです。」
みいちゃん 「さすがじゅりな先生ですね!これからもSKE病院からの応援お願いします!さて昨日はサーチが問題になりましたが、、、、」
さっしー 「心肺停止中に使う意義は全くないと私は習いました。」
ともちん 「ふいに、、、、使いたくなるんです。いつも使っているから。」
こじはる 「私もKim先生に習いました!まず検査と言う物の意義です。検査はその結果によって行動が変わるから行うんです。心肺停止中に、例えばサーチが低かったからと言って何か変わるんですか?」
全員 「.......」
ゆきりん 「私は夢中にさせちゃうと思います!」
麻里子さん 「あなたは黙っていて欲しい件。ほら!うつっちゃったじゃないの!!」
まゆゆ 「胸骨圧迫をしっかりするという指標になると思う件。」
こじはる 「胸骨圧迫がしっかりされているかどうかは、見たら分かりますよね、、、、」
さっしー 「だから、そもそも心肺停止中にサーチを測定する意義はありません。さらに、サーチはそこを流れる血液があり、拍動している部分は動脈であるという理論によって測定されていますので、末梢の血流がない心肺停止時状態では、理屈からもちゃんと測定されていません。」
まゆゆ 「さしこのくせに詳しいね!って、ゆきりんが言っていたなう。」
みいちゃん 「なるほど、、、、じゃあ、サーチの良いところは?じゅりな先生教えてください」

じゅりな 「(いきなり、、、、、そう言えば以前Kim先生に厳しく突っ込まれたなあ、、、、何とか覚えているぞ!)理想的なモニターの条件は3つあります。」
ゆきりん 「へえ〜3つだって、、、私の順位と一緒な件。」
麻里子さま 「順位は関係ないって言っていたのは、どこのどいつだ??」
みいちゃん 「まあ、まあけんかしないで!」
じゅりな 「リアルタイムである、非侵襲的である、解析が簡単であるの3本です!じゃんけんぽん!」
あっちゃん 「じゃんけんはまだ早いよ!」
ゆうこ 「サザエさんの次回予告でしょ!」
じゅりな 「そうです!じゃんけんに勝ったら教えてあげます!な〜んてね。」

 きりがないので普通モードに、、、、

(1)リアルタイムである 結果がすぐ分かるのはとても良いことです。リアルタイムであれば、動きも分かります。赤ちゃんの動きとか、心臓のここが動きが悪いとか、とても参考になります。
(2)非侵襲的である 検査をするのに苦痛を伴ったり、大きな傷をつけなければならないのは欠点です。パルスオキシメーターは指に挟むだけです。
(3)解析が容易である 結果は優秀なドクターでしか分からないのでは困ります。サーチは数字を読むだけです。なんとアラームが着いていて低いと数字が赤くなって音が鳴ります!

 おっと!他にもありました。
(4)キャリブレーションが不要である 心電図モニターもそうですが、最初に微調整が必要です。サーチは必要ないんです(機械が勝手にやってくれるのかも知れませんが)。
(5)測定機器が小さくて持ち運び可能である マウスよりも小さいんです!すごいです!その点CT等は絶対に及ばないでしょう。
(6)エコーだと放射線被曝がない ですが、超音波が絶対に人体に安全なのかというと、その証拠はありません(危険だという証拠もありませんが)。
(7)使い方が簡単である 指に挟むだけです。その点12誘導心電図は電極を貼る位置を決めるのが一定していないと判定に困る場合があります。

 最後に少し解説です。AKBメンバーが少し言っていましたが、もう一度まとめると、、、

・検査をする意義がそもそもない 心肺蘇生がきちんと行われているかどうかは次の二つを確認するのみで、他にはありません。胸骨圧迫の質がどうか、換気の時に胸が挙がるのが見えるかです。現在カプノグラムと言う機械を使うことが良いかも知れないと言われていますが、サーチは言われていません。検査結果によって行動が変わらないのであれば、検査する意義がありません。

・拍動しているところで測らないと意義がない サーチはある二つの周波数の光を指などに当て、反対側の測定器まで通過する光の変化を測定しています。変化する部分が動脈血だと考えて、その部分の光の量から飽和度を計算しています。胸骨圧迫中は、脳以外の部分では静脈も拍動させると言われています(内径静脈に逆流防止弁がありますが、他の静脈にはない)。よって、もし拍動する血流があったとしても、それは静脈血が混ざっている可能性があります。正しい値は出ません。

 よって、心肺停止時、他にすることがあるのにサーチをつけるのはやめましょう。が、つけても害がないので、他にすることがなければつけても良いと思う件(おっと、うつってしまった!)。

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コメント 4

こんばんは

先生のブログでいつも勉強させていただいております。ひとつだけ意見を申しますと、AKBだとか、SKEだとかいうAKBに関連する記述はやめていただければと思います。何故ならば、AKBに便乗した性悪なドラマや商品を感じさせるため、嫌悪感を感じるからです。折角のブログの内容が台無しに思います。どうかご再考ください。
失礼しました。
by こんばんは (2011-09-16 02:31) 

Kim

こんばんはさん、コメントありがとうございます。

貴重なご意見ありがとうございます。個人的には好きな方達で、AKBとかSKEとかのファンの方や検索された方が見ていただけると言う利点もあると思ってやっています。でも、ちょっと過剰だったかも知れません。

以後気をつけます。

by Kim (2011-09-16 11:50) 

こんにちは

偉そうに意見して申し訳ありません。ただ、あくまでAKBなどに例えるのに対しての意見ですので、これからも先生のブログで勉強させて頂きたいと思います。多忙な勤務な合間を縫ってのブログ更新で大変かと思いますが、これからも頑張ってください。これからもブログの更新を楽しみにしております。失礼しました。
by こんにちは (2011-09-16 15:43) 

Kim

こんにちはさん、コメントありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします。

by Kim (2011-09-16 16:55) 

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